ベストバイ、Q3 FY25の業績発表

$BBY 決算

概要

ベストバイは2025年度第3四半期の業績を発表し、売上の減少と競争の激化に直面していることを明らかにしました。売上は前年同期比で2.9%減少し、特に国内セグメントでの売上が大きく落ち込みました。しかし、GAAPベースの希薄化後EPSは4%増加し、コスト管理の効果が見られます。CEOのコリー・バリー氏は、インフレ圧力や消費者行動の変化が売上に影響を与えていると述べ、今後のホリデーシーズンに向けた戦略を強調しました。

目次

指標・数値

名称 数値 分析
売上高 94億ドル 前年同期の97億ドルから減少。特に国内セグメントでの売上が落ち込んだ。
EPS 1.26ドル GAAPベースで4%増加。コスト管理が奏功し、売上減少にもかかわらず安定を維持。
営業利益率 4.6%〜4.8% 第4四半期の見通しとして維持。コスト管理の成果が反映されている。
現金残高 9.38億ドル 現金及び現金同等物が減少。流動性の確保が課題。
株主還元 3.39億ドル 配当と自社株買いを通じて株主に還元。市場の不確実性にもかかわらず、株主価値を重視。

売上の減少とその要因

Best Buyは2025年度第3四半期において、前年同期比で売上が減少しました。具体的には、売上高が97億5600万ドルから94億4500万ドルに減少し、特に国内セグメントでの売上が89億9600万ドルから86億9700万ドルに落ち込んでいます。この売上減少の背景には、消費者の購買行動の変化や小売業界内での競争激化が影響しています。消費者はより慎重に購入を決定する傾向が強まり、特に家電やエンターテインメント製品の売上が低迷しています。これらの要因が、Best Buyの売上に大きな影響を与えています。

EPSの安定性とコスト管理

Best Buyは売上の減少にもかかわらず、GAAPベースの希薄化後1株当たり利益(EPS)が前年の1.21ドルから1.26ドルに4%増加しました。非GAAPベースのEPSは1.26ドルで、前年から2%の微減にとどまっています。このEPSの安定性は、Best Buyがコスト管理と運営効率を効果的に維持していることを示しています。特に、販売費及び一般管理費(SG&A)の削減が功を奏し、収益性を確保するための重要な要素となっています。

株主への還元戦略

Best Buyは2025年度第3四半期において、株主に対して総額3億3900万ドルを還元しました。このうち、2億200万ドルが配当金として、1億3700万ドルが自社株買いとして支払われています。年間を通じて、同社は株主に8億9200万ドルを還元しており、年間で約5億ドルの自社株買いを計画しています。このような株主還元の姿勢は、経営陣が長期的な企業の成長に自信を持っていることを示すものであり、株主に対する強いコミットメントを表しています。

国際セグメントの課題

Best Buyの国際セグメントは、売上が1.6%減少し、7億4800万ドルとなりました。この減少は、3.7%の既存店売上の減少と不利な為替レートの影響によるものです。しかし、カナダでの新しいBest Buy Express店舗の収益が全体のパフォーマンスを部分的に支えています。国際市場での競争や経済的な不確実性が課題となっており、これらの要因が国際セグメントの売上に影響を与えています。

今後の見通しと戦略

Best Buyは、現在の経済状況を考慮し、通年の売上予測を41.1億ドルから41.5億ドルに下方修正しました。第4四半期の既存店売上は横ばいから3%減少すると予想していますが、非GAAPベースの営業利益率は4.6%から4.8%を維持する見込みです。CEOのコリー・バリー氏は、インフレ圧力や消費者行動の変化が売上に影響を与えているとしつつ、選挙シーズンの終了とホリデーシーズンのプロモーション開始により、顧客需要の回復に期待を寄せています。Best Buyは、魅力的なディールと強化された店舗およびデジタルマーケティング戦略を通じて、顧客を引き戻すことを目指しています。

ベストバイの戦略的対応と未来

ベストバイの2025年度第3四半期の業績は、売上の減少と競争の激化という厳しい環境下での挑戦を示しています。特に国内セグメントでの売上減少が顕著であり、消費者の購買行動の変化やインフレ圧力が影響を及ぼしています。しかし、GAAPベースの希薄化後EPSが4%増加したことは、同社のコスト管理の効果を示しており、売上減少にもかかわらず安定した収益性を維持しています。株主への還元も積極的に行われており、配当と自社株買いを通じて3.39億ドルを還元しました。国際セグメントでも課題が残るものの、新たな店舗展開が一部の業績を下支えしています。今後の見通しとしては、ホリデーシーズンに向けた戦略的な対応が鍵となります。消費者の需要回復の兆しを捉え、魅力的なプロモーションやデジタル戦略を駆使して市場での地位を強化することが求められます。ベストバイは、変化する市場環境に適応し、長期的な成長を目指すための戦略を進化させ続ける必要があります。
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企業情報

ティッカー BBY
会社名 ベスト・バイ
セクター 一般消費財
業種 Specialty Retail
ウェブサイト https://corporate.bestbuy.com
時価総額 $15,556 million
PER 12.7
配当利回り 5.2%