ベストバイ、売上減少も利益率改善

$BBY 決算

概要

米国の大手家電量販店であるベストバイは、2025年度第1四半期の財務結果を発表しました。売上は前年同期比で減少しましたが、利益率の改善が見られました。特に国内売上の減少が大きく、国際売上もわずかに減少しました。しかし、同社は利益率を向上させ、株主への還元を継続しています。CEOのコリー・バリー氏は、顧客体験の向上と会員基盤の拡大を通じて、長期的な成長を目指すと述べています。

目次

指標・数値

名称 数値 分析
売上高 88.47億ドル 前年同期の94.67億ドルから減少。国内売上が6.3%減少し、国際売上も3.3%減少したことが主な要因。
希薄化EPS 1.13ドル 前年同期の1.11ドルから2%増加。利益率の改善が寄与。
非GAAP EPS 1.20ドル 前年同期の1.15ドルから4%増加。コスト管理の効果が現れた。
営業利益 3.12億ドル 売上減少にもかかわらず、コスト管理と高マージンサービスの戦略が奏功。
国内粗利益率 23.4% 前年の22.6%から改善。サービスカテゴリーの成長が寄与。

売上の減少とその要因

Best Buy Co., Inc.は2025年度第1四半期の財務結果を発表し、売上の大幅な減少が明らかになりました。特に、前年同期比で6.1%の減少を記録した比較売上高が注目されます。この売上減少は、国内売上が6.3%減少したことが主な要因であり、国際売上も3.3%の減少を見せました。具体的には、家電、ホームシアター、ゲーム、携帯電話といった主要カテゴリーでの売上が落ち込んだことが影響しています。特にゲームカテゴリーは、新製品のリリース不足とオンラインゲームプラットフォームからの競争激化が影響しました。

利益率の改善と戦略

売上の減少にもかかわらず、Best Buyは利益率の改善を達成しました。2025年度第1四半期のGAAP希薄化後1株当たり利益(EPS)は前年同期比で2%増の1.13ドル、非GAAP希薄化後EPSは4%増の1.20ドルとなりました。これは、サービスカテゴリーの好調なパフォーマンスや、会員プログラムの強化によるものです。特に、国内の粗利益率は22.6%から23.4%に改善し、販売費及び一般管理費(SG&A)の削減も効果を上げました。これらの戦略は、収益性を維持しつつ、長期的な成長を目指すためのものです。

CEOの長期成長戦略

Best BuyのCEOであるコリー・バリー氏は、厳しい販売環境の中での利益管理の重要性を強調しました。売上は予想よりもやや低調でしたが、同社は長期的な成長戦略に注力しています。特に、顧客体験の向上と有料会員基盤の拡大が将来の収益を牽引する鍵であるとしています。バリー氏は、会員プログラムへの投資を通じて、顧客のロイヤルティを高めることを目指しており、コンピューティング、ホームシアター、大型家電といった主要カテゴリーでの地位強化を図っています。

CFOの次四半期予測

Best BuyのCFOであるマット・ビルナス氏は、2025年度第2四半期の比較売上高が3%減少すると予測しています。しかし、特に会員サービスが利益率に好影響を与えるとし、強い収益性を確信しています。2025年度通年では、売上高が413億ドルから426億ドルの範囲で推移し、比較売上高は0%から3%の減少が見込まれています。この慎重な楽観主義は、サービス提供の強化と顧客エンゲージメントの向上に焦点を当てた戦略を反映しています。

株主への還元策

Best Buyは2025年度第1四半期において、株主に対して合計2億5200万ドルを還元しました。このうち、2億200万ドルは配当金として、5000万ドルは自社株買いとして支払われました。さらに、取締役会は1株当たり0.94ドルの定期四半期現金配当を承認し、2024年7月11日に支払われる予定です。これらの株主還元策は、厳しい市場環境の中でも投資家の信頼を維持するためのものであり、同社の財務的安定性と株主価値の維持に対するコミットメントを示しています。

ベストバイの未来への展望

ベストバイの2025年度第1四半期の結果は、売上の減少という厳しい現実を示しつつも、利益率の改善というポジティブな側面を浮き彫りにしました。特に国内市場での売上減少が顕著であり、家電やモバイルフォン、ゲームなどの主要カテゴリーでの競争激化が影響しています。しかし、同社はサービスや会員プログラムの強化を通じて、利益率を向上させることに成功しました。CEOのコリー・バリー氏は、顧客体験の向上と会員基盤の拡大を通じて、長期的な成長を目指すと強調しています。さらに、CFOのマット・ビルナス氏は、次四半期においても売上の減少が予想されるものの、利益率の維持に自信を示しています。株主への還元策として、配当金の支払いと自社株買いを継続しており、投資家の信頼を維持する姿勢を示しています。今後、ベストバイは競争の激しい小売環境の中で、顧客体験の向上と革新を通じて、持続可能な成長を追求していくことが求められます。
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企業情報

ティッカー BBY
会社名 ベスト・バイ
セクター 一般消費財
業種 Specialty Retail
ウェブサイト https://corporate.bestbuy.com
時価総額 $15,556 million
PER 12.7
配当利回り 5.2%