コルテバ社、2024年第4四半期の業績発表
$CTVA 決算概要
コルテバ社は2024年第4四半期および通年の財務結果を発表し、特定のセグメントでの堅調なパフォーマンスを示しました。第4四半期の純売上高は前年同期比で7%増加し、40億ドルに達しました。特に有機売上高は13%の増加を記録しましたが、継続事業での損失は5000万ドルと、前年の2億3100万ドルから大幅に改善しました。一方で、通年の純売上高は2%減少し、169億ドルとなりました。地域ごとの業績は異なり、北米とラテンアメリカではわずかな増加が見られた一方、EMEA地域では7%の減少がありました。
指標・数値
名称 | 数値 | 分析 |
---|---|---|
純売上高 | 40億ドル | 前年同期比で7%増加し、特に有機売上高が13%増加したことが寄与。 |
継続事業損失 | 5000万ドル | 前年の2億3100万ドルから大幅に改善。 |
通年売上高 | 169億ドル | 前年から2%減少し、地域ごとに異なるパフォーマンスを示した。 |
第4四半期の売上成長
Corteva, Inc.は2024年第4四半期において、売上高が前年同期比で7%増加し、40億ドルに達しました。特に有機売上が13%増加したことが注目されます。この成長は、作物保護と種子セグメントのボリュームの大幅な増加によって支えられました。作物保護のボリュームは16%増加し、特にラテンアメリカでのスピノシンや生物農薬の需要が強かったことが要因です。スピノシンは、自然由来の細菌から作られる殺虫剤で、環境への影響が少ないため、持続可能な害虫駆除を求める農家に人気があります。また、種子のボリュームも19%増加し、ブラジルでのサフリーニャコーンの植え付けの増加が寄与しました。これらのボリューム増加にもかかわらず、価格は4%下落し、特にブラジルの種子市場とラテンアメリカの作物保護市場での競争圧力が影響しました。
地域別の業績分析
Cortevaの2024年の地域別業績では、北米が86億6,000万ドルの売上を記録し、前年からわずかに増加しました。一方、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域の売上は31億2,000万ドルに減少しました。ラテンアメリカでは売上が3%減少し、37億8,000万ドルとなりましたが、有機売上は4%増加し、価格圧力にもかかわらず強い需要が見られました。アジア太平洋地域は安定しており、売上はわずかに減少しました。特にEMEA地域では、アルゼンチンの干ばつや不規則な降雨パターンが農業生産性に影響を与え、業績に悪影響を及ぼしました。
将来の見通しと課題
Cortevaは2025年の見通しとして、売上高を172億ドルから176億ドル、営業EBITDAを36億ドルから38億ドルと予測しています。営業EPSは2.70ドルから2.95ドルの範囲になると見込んでいます。特に影響を与える要因として、米ドルの強化が挙げられ、国際売上と収益性に影響を及ぼす可能性があります。さらに、2025年には約10億ドルの株式を買い戻す計画を立てており、株主価値の向上に努めています。しかし、規制の課題、競争の激化、通貨の変動など、いくつかのリスクも指摘されています。特にブラジルレアルとトルコリラの影響が国際収益に影響を与えています。
コルテバ社の未来への展望と戦略
コルテバ社は2024年第4四半期において、特定のセグメントでの堅調な成長を示しつつも、地域ごとのパフォーマンスのばらつきや価格競争の影響を受けました。特に、ラテンアメリカでの作物保護製品や種子の需要増加が売上成長を支えましたが、価格の下落が全体の収益に影響を与えました。通年では、北米とラテンアメリカでのわずかな売上増加が見られた一方、EMEA地域では天候不順や植付面積の減少が影響し、売上が減少しました。将来に向けて、コルテバ社は2025年の売上高を172億ドルから176億ドル、営業EBITDAを36億ドルから38億ドルと予測しています。強い米ドルの影響や新興市場での通貨変動が懸念される中、同社は1億ドルの株式買戻しを計画し、株主価値の向上に努めています。規制上の課題や競争の激化、気候変動の影響を考慮しつつ、コルテバ社は持続可能な成長を目指し、革新的な技術と顧客との強固な関係を活用していく方針です。これにより、農業市場の複雑な状況に対応しつつ、ステークホルダーに対する持続可能な成長を確保することを目指しています。
企業情報
ティッカー | CTVA |
会社名 | コルテバ |
セクター | 基本素材 |
業種 | Agricultural Inputs |
ウェブサイト | https://www.corteva.com |
時価総額 | $39,100 million |
PER | 56.7 |
配当利回り | 1.2% |