ブロードリッジ社、2024年第3四半期の業績発表

$BR 決算

概要

ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズ社は、2024年度第3四半期において、収益と利益の両面で力強い成長を遂げました。総収益は前年同期比5%増の17億2600万ドルに達し、特にリカーリング収益が4%増加しました。CEOのティム・ゴーキー氏は、ガバナンス、トレーディング、資産管理といった成長分野への戦略的な注力が、同社の長期的な成功と持続可能性に不可欠であると強調しています。

目次

指標・数値

名称 数値 分析
総収益 17億2600万ドル 前年同期比5%増。リカーリング収益の増加が主因。
純利益 2億1400万ドル 前年同期比8%増。収益の増加とコスト管理が寄与。
調整EPS 2.23ドル 前年同期比9%増。収益の増加と効率的なコスト管理が要因。
営業利益率 17.5% 前年同期比で改善。収益増加とコスト削減が寄与。
フリーキャッシュフロー 3億3520万ドル 営業活動によるキャッシュフローの増加が主因。

収益の成長と要因

Broadridge Financial Solutions, Inc.は2024年度第3四半期において、前年同期比で5%増の総収益17億2600万ドルを記録しました。この成長は主に、4%増の定期収益11億2600万ドルによって支えられています。調整後の1株当たり利益(EPS)は9%増の2.23ドルに達し、純利益は8%増の2億1400万ドルとなりました。CEOのティム・ゴーキー氏は、ガバナンス、トレーディング、資産管理といった成長分野への戦略的な注力が、同社の長期的な成功と持続可能性にとって重要であると強調しています。

セグメント別業績

Broadridgeの業績は、主に投資家コミュニケーションソリューション(ICS)とグローバル技術およびオペレーション(GTO)の2つのセグメントによって牽引されています。ICSセグメントは、総収益13億1000万ドルで4%の増加を示し、定期収益は1%増の800万ドルとなりました。特に、株主総会の代理投票争いによるイベント駆動型収益が29%増の6700万ドルに達しました。一方、GTOセグメントでは、定期収益が9%増の4億2500万ドルに達し、内部成長と新規事業がその要因となっています。

将来の見通し

Broadridgeは2024年度の財務見通しとして、定期収益の成長を6-9%の範囲の下限で、調整後EPSの成長を8-12%の範囲の中間で予測しています。また、280億ドルから320億ドルの範囲での新規契約の記録を目指しています。ゴーキー氏は、100%のフリーキャッシュフロー転換を達成することにより、株主へのリターンを強化し、戦略的な買収の可能性を模索することを再確認しました。

キャッシュフローの動向

2024年度の最初の9ヶ月間で、Broadridgeの営業活動による純キャッシュフローは3億3520万ドルに増加しましたが、投資活動では資本的支出の増加により流出が増加しました。また、財務活動では、債務返済と配当金の支払いにより大幅な流出が見られました。これらの中でも、フリーキャッシュフローは、配当金や株式買戻し、戦略的買収、債務返済に利用可能な現金を評価するための重要な指標として強調されています。

リスクと課題

Broadridgeは、法規制の変更、限られた顧客への依存、サイバーセキュリティの脅威、市場状況の変化など、いくつかのリスクと課題に直面しています。特に、ロシア関連の事業撤退に伴う費用や、訴訟和解金、企業再編に関連する費用が財務パフォーマンスに影響を与えています。これらの費用は、主な業務からの結果をより明確に理解し、財務報告期間を通じての比較可能性を高めるために、調整後の営業利益やその他の調整後の利益指標から除外されています。

ブロードリッジ社の未来への展望

ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズ社は、2024年度第3四半期において、収益と利益の両面で顕著な成長を遂げました。特に、リカーリング収益の増加が全体の収益成長を牽引し、純利益や調整EPSの向上に寄与しました。セグメント別では、投資家コミュニケーションソリューションズ(ICS)とグローバルテクノロジー&オペレーションズ(GTO)の両セグメントが堅調な成長を示し、特にGTOセグメントではオーガニックな成長が顕著でした。将来的には、ガバナンス、トレーディング、資産管理といった成長分野への注力が、同社の持続可能な成長を支えると期待されます。また、フリーキャッシュフローの増加は、株主への還元や戦略的な買収の可能性を広げる要因となっています。しかし、投資活動や財務活動におけるキャッシュアウトフローの増加、特に資本的支出の増加や債務返済による影響も見逃せません。さらに、法的リスクや市場環境の変化といった外部要因も、今後の業績に影響を与える可能性があります。これらの課題に対処しつつ、ブロードリッジ社は引き続き効率的な運営と戦略的な成長を追求することで、株主価値の最大化を目指しています。
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企業情報

ティッカー BR
会社名 ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューション
セクター テクノロジー
業種 Information Technology Services
ウェブサイト https://www.broadridge.com
時価総額 $23,642 million
PER 34.1
配当利回り 1.6%