EPAMシステムズ、2024年の成長と戦略
$EPAM 決算概要
EPAMシステムズは2024年の第4四半期において、前年同期比で7.9%の売上成長を達成しました。特に、ラテンアメリカと金融サービス分野での戦略的買収が、同社の市場拡大とサービス強化に寄与しています。年間を通じて、同社は堅調な財務パフォーマンスを維持し、将来の成長に向けた基盤を築きました。
指標・数値
名称 | 数値 | 分析 |
---|---|---|
売上高 | 12億4800万ドル | 前年同期比で7.9%増加し、外部経済の課題にもかかわらず、堅調な成長を示しました。 |
営業利益 | 1億3650万ドル | 売上高の10.9%を占め、前年同期比で11.4%増加しました。 |
希薄化EPS | 1.80ドル | 前年同期比で8.4%増加し、収益性の向上を示しています。 |
年間売上高 | 47億2800万ドル | 前年から0.8%の増加を記録しましたが、為替の影響を除くと1.7%の減少が見られました。 |
株式買戻し | 398.0百万ドル | 2024年を通じて185.4万株を買い戻し、株主価値の向上に努めました。 |
第4四半期の業績
2024年第4四半期において、EPAM Systemsは12億4800万ドルの収益を報告し、前年同期比で7.9%の増加を示しました。この成長は、外部の経済的な課題にもかかわらず、同社のコアビジネスの拡大能力を示す1.0%の有機的収益増加によって支えられました。GAAPベースの営業利益は1億3650万ドルで、収益の10.9%を占め、前年同期の1億2250万ドルから11.4%増加しました。また、非GAAPベースの営業利益は2億820万ドルに達し、収益の16.7%を占め、前年同期の2億40万ドルから3.9%増加しました。1株当たり利益(EPS)も堅調で、GAAPベースの希薄化後EPSは1.80ドルで、前年同期の1.66ドルから8.4%増加しました。非GAAPベースの希薄化後EPSは2.84ドルで、前年同期の2.75ドルから3.3%増加しました。これらの数字は、EPAMの強固な財務健全性と運営効率を示しています。
戦略的買収の影響
2024年第4四半期において、EPAM SystemsはNEORISとFirst Derivativeの2社を戦略的に買収しました。NEORISの買収は、特にスペイン語およびポルトガル語を話す顧客を対象に、ラテンアメリカでの競争力を強化することを目的としています。これにより、EPAMは新しい市場に進出し、顧客基盤を多様化することが可能となります。一方、First Derivativeの買収は、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域における金融サービス分野でのコンサルティングおよびデリバリー能力を強化することを目的としています。この買収は、データ分析や規制遵守の専門知識を活用し、EPAMのサービス提供を強化する戦略の一環です。これらの買収は、EPAMのサービス提供と市場拡大を強化し、将来の成長を見据えたものです。
年間業績の概要
2024年通年で、EPAM Systemsは総収益47億2800万ドルを報告し、前年同期比で0.8%の増加を示しました。しかし、有機的な一定通貨ベースでは1.7%の減少が見られました。ポーランドでの研究開発(R&D)に対する政府のインセンティブが、営業利益にプラスの影響を与えました。具体的には、2023年の活動に関連する2350万ドルと、2024年の活動に関連する4530万ドルが含まれています。これらのインセンティブにもかかわらず、実効税率の上昇が純利益へのプラスの影響を一部相殺しました。GAAPベースの営業利益は5億4460万ドルで、前年の5億120万ドルから8.6%増加しました。非GAAPベースの営業利益も7億7920万ドルに達し、前年の7億6510万ドルから1.8%増加しました。2024年のGAAPベースの希薄化後EPSは7.84ドルで、前年の7.06ドルから11.0%増加しました。非GAAPベースの希薄化後EPSは10.86ドルで、前年の10.59ドルから2.5%増加しました。
キャッシュフローと株式買戻し
2024年第4四半期におけるEPAM Systemsの営業活動によるキャッシュフローは1億3030万ドルで、前年同期の1億7140万ドルから減少しました。通年では、営業活動によるキャッシュフローは5億5920万ドルで、前年の5億6260万ドルからわずかに減少しました。同社は株式買戻しプログラムを積極的に展開し、第4四半期には5万3000株を1300万ドルで買い戻し、2024年を通じて合計185万4000株を3億9800万ドルで買い戻しました。2024年12月31日時点で、EPAMは株式買戻しの承認枠として4億3700万ドルを残しており、株主への価値還元に強いコミットメントを示しています。
将来の展望と課題
2024年末時点で、EPAM Systemsの総従業員数は約6万1200人で、そのうち約5万5100人がデリバリープロフェッショナルであり、前年から16.3%増加しました。この人員増加は、同社のサービス提供の拡大と顧客需要に応えるための継続的な人材投資を反映しています。将来に向けて、EPAMは2025年の収益成長率を1.0%から5.0%と予測し、GAAPベースの希薄化後EPSを6.78ドルから7.08ドルと見込んでいます。第1四半期の有機成長は0%と予測され、通年では1.0%から5.0%の成長が見込まれています。CEOのアルカディ・ドブキン氏は、クライアントがコストに注力しつつ、変革的および生成的AIイニシアチブを追求する中で、引き続き人材と技術への投資が重要であると強調しています。
EPAMの未来への展望
EPAMシステムズは2024年を通じて、堅実な成長と戦略的な進展を遂げました。特に第4四半期では、売上高が前年同期比で7.9%増加し、営業利益も11.4%の増加を記録しました。これにより、同社の財務基盤はさらに強化されました。戦略的買収により、ラテンアメリカ市場や金融サービス分野での競争力を高め、グローバルな市場拡大を実現しました。年間を通じて、売上高は47億2800万ドルに達し、株式買戻しを通じて株主価値の向上にも注力しました。将来的には、AIやデジタルトランスフォーメーションの分野での成長が期待されており、EPAMはこれらの分野でのリーダーシップを強化するための投資を続けています。地政学的な課題にも柔軟に対応し、持続可能な成長を目指す姿勢を示しています。EPAMの未来は、技術革新と市場拡大の両面で明るい展望が広がっています。
企業情報
ティッカー | EPAM |
会社名 | EPAMシステムズ |
セクター | テクノロジー |
業種 | Information Technology Services |
ウェブサイト | https://www.epam.com |
時価総額 | $14,435 million |
PER | 35.3 |
配当利回り | 0.0% |