エクスペディアの2024年第1四半期業績分析

$EXPE 決算

概要

エクスペディア・グループは2024年第1四半期において、前年同期比で8%の収益増加を達成しました。総予約額は3%増の302億ドルに達し、特にホテル予約が12%増加したことが大きな要因です。しかし、Vrboの回復の遅れやB2Cセグメントのパフォーマンスにより、年間成長ガイダンスを中〜高シングルディジットに修正しました。これに伴い、エクスペディアはコスト管理と株式買戻しを強化し、長期的な成長を目指しています。

目次

指標・数値

名称 数値 分析
総予約額 302億ドル 前年同期比で3%増加し、特にホテル予約が12%増加したことが寄与。
収益 29億ドル 前年同期比で8%増加。旅行需要の回復が主な要因。
純損失 1億3500万ドル 一時的なコストを調整後、純利益は2900万ドルに改善。
調整後EBITDA 2億5500万ドル 前年同期比で38%増加し、コスト管理の効果を示す。
株式買戻し 7億8600万ドル 570万株を買戻し、株主価値の向上を図る。

総予約額と収益の成長

Expedia Group, Inc.の2024年第1四半期の報告によると、総予約額は前年同期比で3%増加し、302億ドルに達しました。この成長は、特に宿泊予約の4%増加によって支えられ、ホテル予約は12%の急増を見せました。これは、パンデミック関連の制限が緩和され、旅行需要が回復したことが背景にあります。ラスベガスやオーランドなどの人気観光地では、レジャーとビジネスの両方の旅行者による予約が増加しました。一方で、バケーションレンタルプラットフォームのVrboは、最近のプラットフォーム変更の影響で回復に苦戦しており、総予約額において課題を抱えています。このような状況は、Vrboの市場地位を強化し、代替宿泊施設の需要を取り込むための戦略的調整が必要であることを示しています。

利益とコスト管理

Expediaは、収益の成長にもかかわらず、第1四半期に1億3500万ドルの純損失を報告しました。しかし、一時的なコストを調整した結果、調整後の純利益は2900万ドルとなり、より良好な運営パフォーマンスを示しています。調整後EBITDAは38%増加し、2億5500万ドルに達し、前年同期比で191ベーシスポイントのマージン拡大を実現しました。この改善は、マーケティングや運営費用の削減といったコスト管理戦略の効果を示しており、競争の激しい市場環境での収益性維持に寄与しています。

株式買戻しの戦略

Expediaは、長期的な価値に対する自信を示すため、株式買戻しプログラムを加速させ、年初から約570万株を7億8600万ドルで買い戻しました。この戦略的な取り組みは、株主へのリターンを強化し、将来の成長に対する経営陣の信念を反映しています。発行済株式数を減少させることで、1株当たり利益の増加を目指し、株主に直接的な利益を提供します。この動きは、変動の激しい市場環境においても、株主価値の向上にコミットしていることを示す重要なシグナルです。

ガイダンスの調整

Vrboの回復が予想より遅れていることやB2Cセグメント全体のパフォーマンスを受け、Expediaは通年の成長ガイダンスを中から高シングルディジットのトップライン成長に修正しました。CEOのピーター・カーン氏は、プラットフォームの基盤作りが進んでいることに楽観的であり、将来的な成長を支えるとしています。この慎重な見通しは、急速に変化する旅行市場において、消費者行動や市場動向に適応する重要性を強調しています。

新ロイヤルティプログラム

Expediaは、主要ブランドであるExpedia、Hotels.com、Vrboを統合した新しいロイヤルティプログラム「One Key™」を導入しました。このプログラムは、米国での提供を開始し、今後はグローバル展開を予定しています。顧客のエンゲージメントとリテンションを強化することを目的としており、より一貫した顧客体験を創出します。顧客は異なるプラットフォームでの予約でポイントを獲得でき、リワードの蓄積が容易になります。これにより、Expediaを選ぶ動機が強化され、リピート利用が促進されることが期待されます。

エクスペディアの戦略的展望と課題

エクスペディア・グループは2024年第1四半期において、収益の増加と調整後EBITDAの改善を達成しましたが、Vrboの回復の遅れやB2Cセグメントのパフォーマンスにより、慎重な成長見通しを示しています。特に、ホテル予約の増加が収益を押し上げる一方で、Vrboのプラットフォーム再構築がその成長を妨げています。このため、エクスペディアはコスト管理を強化し、株式買戻しを通じて株主価値の向上を図っています。また、新たに導入したOne Key™ロイヤルティプログラムは、顧客のエンゲージメントとリテンションを高めることを目的としており、今後の成長に寄与することが期待されます。さらに、B2Bセグメントの強化や国際市場での収益拡大も重要な戦略として位置付けられています。これらの取り組みは、エクスペディアが競争の激しい旅行市場での地位を強化し、将来的な成長機会を捉えるための基盤となるでしょう。しかし、非GAAP指標の使用に伴う透明性の確保や、消費者行動の変化に対応する柔軟性も求められます。エクスペディアは、これらの課題に対処しつつ、持続可能な成長を目指す姿勢を示しています。
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企業情報

ティッカー EXPE
会社名 エクスペディア・グループ
セクター 一般消費財
業種 Travel Services
ウェブサイト https://www.expediagroup.com
時価総額 $18,028 million
PER 25.6
配当利回り 0.0%