チャールズリバー研究所、2024年の財務結果を発表

$CRL 決算

概要

チャールズリバー研究所(NYSE: CRL)は、2024年の第4四半期および通年の財務結果を発表しました。売上高は前年同期比でわずかに減少し、特にGAAPベースでの大幅な損失が目立ちました。これには、バイオロジクスソリューション部門に関連する215百万ドルののれん減損が大きく影響しています。一方で、非GAAPベースでは前年を上回る利益を計上し、特定の運営面での効率化が見られました。2025年に向けては、売上高のさらなる減少が予想される中、株式買戻しやコスト削減策を通じて株主価値の向上を図る方針です。

目次

指標・数値

名称 数値 分析
売上高 10億ドル 前年同期比で1.1%減少。為替の影響や買収、売却が要因。
GAAP損失 4.22ドル/株 前年の3.62ドルの利益から大幅な減少。のれん減損が主因。
非GAAP利益 2.66ドル/株 前年の2.46ドルから8.1%増加。運営効率化が寄与。
通年売上高 40.5億ドル 前年の41.3億ドルから1.9%減少。オーガニックベースで2.8%減少。
営業利益率 19.9% 非GAAPベースで前年の19.1%から改善。運営効率化が影響。

売上高の減少と要因

Charles River Laboratories International, Inc.は2024年第4四半期および通年の財務結果を発表し、売上高の減少が明らかになりました。第4四半期の総売上高は10億ドルで、前年同期の10億1000万ドルから1.1%減少しました。この減少は、外国為替の影響で0.1%のマイナス、買収による0.9%のプラス、売却による0.1%のマイナスが要因です。これらの要因を除くと、オーガニック売上高は1.8%減少しており、事業の根本的な課題が浮き彫りになっています。通年では、売上高は41億3000万ドルから40億5000万ドルに1.9%減少し、オーガニックベースでは2.8%の減少を記録しました。

GAAPと非GAAPの差異

Charles River Laboratoriesの2024年第4四半期のGAAPベースの1株当たり損失は4.22ドルで、前年同期の1株当たり3.62ドルの純利益から大幅に悪化しました。この損失の主な要因は、バイオロジクスソリューションズ部門に関連する2億1500万ドルの非現金ののれん減損で、これが1株当たり約4.20ドルの損失をもたらしました。一方、非GAAPベースでは1株当たり利益が2.66ドルとなり、前年の2.46ドルから8.1%増加しました。この増加は、営業利益の増加や税金および利息費用の有利な調整によるものです。

セグメント別業績

Charles River Laboratoriesの各セグメントの業績は多様でした。リサーチモデル&サービス(RMS)セグメントは、2023年11月にNoveprimを買収したことにより、売上高が4.3%増加し、2億430万ドルに達しました。しかし、オーガニック売上高は0.4%減少し、中国での研究モデルサービスと非ヒト霊長類(NHP)の販売が低迷しました。一方、ディスカバリー&セーフティアセスメント(DSA)セグメントは、売上高が3.6%減少し、6億330万ドルとなりました。これは販売量の減少と価格の若干の低下によるものです。製造ソリューションズセグメントは、微生物ソリューションズ事業の成長により、売上高が1.6%増加し、1億9490万ドルに達しました。

2025年の見通し

Charles River Laboratoriesは、2025年においても厳しい環境が続くと予測しており、売上高の4.5%から7.0%の減少を見込んでいます。GAAPベースの1株当たり利益は4.30ドルから4.80ドルの範囲になると予想されています。これに対処するため、同社は約3億5000万ドルの自社株買いを計画しており、株主価値の向上に注力しています。CEOのJames C. Foster氏は、価格圧力やリストラの影響を受けつつも、収益を生む施策とコスト削減策の実行に注力し、より強固な企業としての再構築を目指すと述べています。

リスクと対策

Charles River Laboratoriesは、カンボジアから調達される非ヒト霊長類(NHP)のサプライチェーンに関する政府の調査が進行中であり、これが事業運営に影響を与える可能性があるとしています。これに加え、米国司法省による調査や、世界経済の変化、買収した事業の統合成功の可否などがリスク要因として挙げられています。同社は、これらのリスクに対処するため、透明性のある財務報告と慎重な財務管理を重視し、非GAAP指標の重要性を強調しています。これにより、投資家が企業の運営パフォーマンスをより明確に評価できるようにしています。

チャールズリバー研究所の未来への戦略

チャールズリバー研究所は、2024年の財務結果を通じて、厳しい経済環境下での挑戦を明らかにしました。特に、バイオロジクスソリューション部門におけるのれん減損がGAAPベースの大幅な損失を引き起こしましたが、非GAAPベースでは運営効率化により利益を確保しました。2025年に向けては、売上高のさらなる減少が予想される中、株式買戻しやコスト削減策を通じて株主価値の向上を図る方針です。また、政府の調査やサプライチェーンの問題が事業に影響を与える可能性があるため、これらのリスクに対する対策も重要です。CEOのジェームズ・C・フォスター氏は、特に中小規模のバイオテクノロジー企業からの需要の安定性に期待を寄せています。今後の戦略としては、非GAAP指標を活用した透明性のある財務報告を重視し、業界内での競争力を維持することが求められます。これにより、チャールズリバー研究所は、変化する市場環境に適応しつつ、持続可能な成長を目指すことができるでしょう。
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企業情報

ティッカー CRL
会社名 チャールズ・リバー・ラボラトリーズ
セクター ヘルスケア
業種 Diagnostics & Research
ウェブサイト https://www.criver.com
時価総額 $13,037 million
PER 27.5
配当利回り 0.0%