キャピタル・ワンの2024年第4四半期業績発表

$COF 決算

概要

キャピタル・ワン・ファイナンシャル・コーポレーションは、2024年第4四半期の業績を発表しました。純利益は11億ドルで、希薄化後1株当たり利益は2.67ドルとなり、前四半期から減少しましたが、前年同期比では大幅に増加しました。国内カード事業の成長が続き、オートローン市場も回復傾向にあります。ディスカバー・ファイナンシャル・サービスの買収に向けた動きも注目されています。

目次

指標・数値

名称 数値 分析
純利益 11億ドル 前四半期の18億ドルから減少したが、前年同期の7億600万ドルから増加。
希薄化後EPS 2.67ドル 前四半期の4.41ドルから減少したが、前年同期の1.67ドルから増加。
総純収益 102億ドル 2%増加し、カード事業の成長が寄与。
非利息費用 61億ドル 15%増加し、マーケティング費用の24%増が影響。
預金総額 3627億ドル 3%増加し、顧客基盤の強さを示す。

純利益の変動

Capital One Financial Corporationは2024年第4四半期において、純利益が11億ドル、希薄化後1株当たり利益が2.67ドルを記録しました。これは前四半期の純利益18億ドル、1株当たり4.41ドルからの減少を示していますが、前年同期の純利益7億600万ドル、1株当たり1.67ドルからは大幅な増加を示しています。特定の項目を調整した場合、2024年第4四半期の純利益は希薄化後1株当たり3.09ドルとさらに高く、困難な状況下でも収益を生み出す能力を示しています。

カード事業の成長

Capital Oneの創業者でありCEOのリチャード・D・フェアバンク氏は、国内カード事業の一貫したトップライン成長を強調しました。特にクレジットカード分野での堅調なローン発行が見られ、自動車ローン市場でも成長が回復しています。これらの結果は、同社のリスク管理が良好であることを示しており、各事業セグメントでの信用結果の安定性を示しています。

重要な調整項目

2024年第4四半期の財務結果には、いくつかの調整項目が影響を与えました。特に、Discoverの統合に関連する費用が1億4000万ドル発生し、税引後希薄化後1株当たり利益(EPS)に0.27ドルの影響を与えました。また、法的準備金活動に7500万ドルが割り当てられ、EPSに0.15ドルの影響を及ぼしました。さらに、1億ドルの慈善寄付が行われ、税引後希薄化後EPSに0.20ドルの影響を与えました。これらの調整は、戦略的成長と社会的責任へのコミットメントを示しています。

貸出と預金の増加

Capital Oneは、2024年第4四半期において貸出と預金の両方で成長を遂げました。投資用として保有する貸出は75億ドル、2%増加し、総額3278億ドルに達しました。特にクレジットカードローンが59億ドル、4%増加し、1625億ドルに達しました。国内カードローンも同様に4%増加し、1556億ドルとなりました。消費者銀行ローンは2%増加し、781億ドル、自動車ローンも2%増加し、768億ドルに達しました。総預金は91億ドル、3%増加し、3627億ドルに達し、平均預金も2%増加し、3583億ドルとなりました。これらの成長は、同社の強力な顧客基盤と効果的な預金収集戦略を示しています。

年間業績の概要

2024年通年で、Capital Oneは総純収益が6%増加し、391億ドルに達しました。年間の非利息費用も6%増加し、215億ドルとなり、マーケティング費用が14%増加、運営費用が4%増加しました。年間の引当金前利益は7%増加し、176億ドルに達しましたが、貸倒引当金は13億ドル増加し、117億ドルとなりました。年間の純金利マージンは25ベーシスポイント改善し、6.88%となり、効率比率は54.93%、調整後効率比率は54.00%と報告されています。これらの結果は、効果的な金利管理と効率的な運営を示しています。

成長と挑戦のバランスを取るキャピタル・ワン

キャピタル・ワンは2024年第4四半期において、純利益の減少という課題に直面しながらも、前年同期比での大幅な増加を達成しました。特に国内カード事業の成長が顕著であり、オートローン市場の回復も見られます。これらの成長は、同社の戦略的なマーケティングとリスク管理の成果といえるでしょう。また、ディスカバー・ファイナンシャル・サービスの買収に向けた動きは、今後の市場拡大に向けた重要なステップとなります。買収に関連する費用や法的準備金の増加は、短期的には利益を圧迫する要因となりましたが、長期的な視点では市場シェアの拡大と製品ラインの強化が期待されます。さらに、預金総額の増加は、顧客基盤の強さと効果的な預金集め戦略を示しており、今後の成長を支える重要な要素です。全体として、キャピタル・ワンは成長と挑戦のバランスを取りながら、持続可能なビジネスモデルを構築し続けています。今後も市場の変化に柔軟に対応し、株主と顧客に価値を提供し続けることが求められます。
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企業情報

ティッカー COF
会社名 キャピタル・ワン
セクター 金融サービス
業種 Credit Services
ウェブサイト https://www.capitalone.com
時価総額 $55,570 million
PER 11.4
配当利回り 1.7%