ロスストアーズ、2024年度業績発表
$ROST 決算概要
ロスストアーズは、2024年度第4四半期および通年の業績を発表しました。第4四半期のEPSは前年同期比でわずかに減少しましたが、年間を通じては増加を示しました。売上高は第4四半期で5.9億ドルに達し、前年同期比で3%の増加を記録しました。CEOのジム・コンロイ氏は、ホリデーシーズンにおける顧客の反応に満足感を示し、今後の見通しについても慎重な姿勢を示しています。
指標・数値
名称 | 数値 | 分析 |
---|---|---|
EPS | 1.79ドル | 前年同期の1.82ドルから減少 |
純利益 | 5.87億ドル | 前年の6.10億ドルから減少 |
売上高 | 59億ドル | 前年同期比で3%増加 |
年間EPS | 6.32ドル | 前年の5.56ドルから増加 |
年間純利益 | 21億ドル | 前年の19億ドルから増加 |
第4四半期の業績概要
Ross Stores, Inc.は2025年2月1日までの13週間にわたる第4四半期の業績を発表しました。この期間の1株当たり利益(EPS)は1.79ドルで、前年同期の1.82ドルからわずかに減少しました。純利益は5億8700万ドルで、前年の6億1000万ドルから減少しています。一方で、売上高は59億ドルに達し、既存店売上高は3%増加しました。前年同期の7%増加と比較すると、より厳しい小売環境での成長が示されています。これらの結果には、施設売却による一時的な利益が含まれており、全体的な業績にプラスの影響を与えました。
年間業績の詳細
2024年度の通年業績では、Ross Storesは1株当たり利益(EPS)を6.32ドルとし、前年の5.56ドルから大幅に増加しました。純利益は21億ドルに達し、売上高は211億ドルとなりました。前年は純利益19億ドル、売上高204億ドルでした。既存店売上高は年間を通じて3%増加しましたが、前年の5%増加からは減速しています。これらの結果には、施設売却による一時的な利益が含まれており、全体的な業績にプラスの影響を与えました。
株主への還元策
Ross Storesは株主への還元策として、四半期ごとの現金配当を10%増加させ、1株あたり0.405ドルとしました。この配当は2025年3月31日に支払われ、2025年3月18日時点の株主が対象となります。また、第4四半期中に170万株を2億6200万ドルで買い戻し、2024年度全体では730万株を10億5000万ドルで買い戻しました。これらの株式買い戻しは、2024年3月に開始された21億ドルのプログラムの一環であり、余剰資金を株主に還元するという会社の方針を反映しています。
将来の見通しとリスク
Ross Storesは2025年度の開始にあたり慎重な見通しを示しています。2025年初頭には販売動向が弱まり、季節外れの天候やマクロ経済の不確実性が顧客の流れに悪影響を及ぼしています。2025年第1四半期の既存店売上高は前年同期の3%増加に対し、3%減少から横ばいを予測しています。EPSは1.33ドルから1.47ドルの範囲で、前年同期の1.46ドルを下回る見込みです。2026年1月31日までの通年では、既存店売上高が1%減少から2%増加の範囲で推移し、EPSは5.95ドルから6.55ドルと予測されています。インフレや高金利、競争圧力などのリスクが業績に影響を与える可能性があります。
財務健全性の評価
Ross Storesの財務健全性は、総資産が前年の143億ドルから149億ドルに増加したことからも示されています。これは、同社が事業運営やインフラに継続的に投資していることを示しています。バランスシートには、約46億6000万ドルの流動負債が含まれ、運営上のコミットメントを反映しています。長期債務は15億2000万ドルで、前年の22億1000万ドルから減少しており、レバレッジの削減とバランスシートの強化に注力していることがわかります。
ロスストアーズの未来への挑戦
ロスストアーズは2024年度を通じて、経済的な逆風にもかかわらず、堅実な業績を維持しました。第4四半期では、売上高が前年同期比で3%増加し、年間を通じてのEPSも前年を上回る結果となりました。特にホリデーシーズンにおける顧客の反応が好調であったことが、業績を支える要因となりました。しかし、2025年度に向けては、経済環境の不確実性や消費者の購買行動の変化が懸念材料として挙げられます。CEOのジム・コンロイ氏は、慎重な見通しを示しつつも、株主への還元策としての配当金の増加や自社株買いを継続する方針を明らかにしました。財務面では、資産の増加と負債の削減が進んでおり、健全性が保たれています。今後の課題としては、競争の激しい小売業界での地位を維持するための戦略的な対応が求められます。特に、インフレや金利上昇といったマクロ経済要因が消費者の購買意欲に影響を与える可能性があるため、柔軟な経営戦略が必要です。ロスストアーズは、これらの課題に対処しつつ、持続的な成長を目指していくことでしょう。
企業情報
ティッカー | ROST |
会社名 | ロス・ストアーズ |
セクター | 一般消費財 |
業種 | Apparel Retail |
ウェブサイト | https://www.rossstores.com |
時価総額 | $44,214 million |
PER | 23.7 |
配当利回り | 1.1% |